大天使ラファエルの正体を知る前に、
皆さんは天使の役割をご存じでしょうか。
天使には9つの階級があり、
以下の様になります。
1.「熾天使(Seraphim)」
2.「智天使(Cherubim)」
3.「座天使(Throne)」
4.「主天使(Dominions)」
5.「力天使(Virtues)」
6.「能天使(Powers)」
7.「権天使(Principals)」
8.「大天使(Archangels)」
9.「天使(Angels)」
階級が高い程、天の神の御座の側にいて、
神を賛美することが役割となります。
常に天にいる為に、実態は必要なく、
絵に表す時は「目」「口」「炎」
のみとなるのです。
そして大天使ラファエルは「大天使」
となります。
大天使は低階級で、
より人間と接する役割があることから
人の様な姿をした実体があるのです。
人間に寄り沿う大天使
大天使は神から
人間に使われることの多い天使です。
大天使は7人いると言われていますが、
聖書に実際に明記されているのは
「ミカエル」「ガブリエル」「ラファエル」
「ウリエル」の4人です。
その中でも大天使ラファエルは、
人間と一緒に旅をしたことで
知られています。
聖書の中では、失明した父の代わりに
トビアが旅に出る時に、
立派な青年と出会い、
一緒に旅をした話があります。
トビアはこの青年に魚の捕まえ方や、
富豪の娘に取り付いた悪魔の祓い方を
教えます。
めでたく富豪の娘と婚約して
無事に父の元に帰った時に、
青年に教わった通り魚の油を
父の目に塗ると、
目が見える様になるのです。
そこで青年は自分の正体が
「大天使ラファエル」であることを名乗り
去っていきます。
この様に、人間と長時間接した天使は
ラファエルだけであり、私達から見て
最も親しみ易い存在であると
言えるでしょう。
癒しと医学を象徴する天使
大天使ラファエルは、
トビアの父親の目を治したことと、
人と一緒にいて色々と面倒を見てくれた
優しさから、「医学」と「癒し」を
象徴しています。
人には二つの目以外に直感を伝える
「サード・アイ」があると
言われていますが、大天使ラファエルは
「サード・アイ」が正しく感知できる様に
サポートしてくれる役割もしています。
これにより、困難な時にも冷静に、
正しい判断ができる様に導いてくれます。
人に癒しを与えることから
イメージカラーは「グリーン」で、
これは現代では医療に関わるイメージカラー
として使用されています。
大天使ラファエルの正体は、
人間の側に寄り添って常に健康で過ごし、
外に出た時にはスムーズに物事が運ぶ様に
見守ってくれる、「守護の天使」の
実体化といえるのです。
人間の味方で心優しい大天使
大天使ラファエルの正体は、
非常に人間味の溢れた感性の持ち主です。
基本的に天使は神から使わされる
「スピリット」ですので、感情は
持ち合わせていません。
神の御心に従い行動するだけです。
そして人間にとって最も恐ろしいのが
「最後の審判」です。
或る日天から神が現れ、
大きな天秤にかけて善人を右、
悪人を左に分けます。
善人は天国に迎え入れられ、
悪人は地獄へ落とされるということが
聖書に予言されているのです。
この時天秤で人間を計るのが
「大天使ミカエル」と言われています。
冷酷に天秤を持つミカエルの陰で、
大天使ラファエルは大好きな
人間達が裁かれる光景を見て、
悲しみを隠せません。
座り込み、両手で顔を覆い、
悲しみの表情を見せると言われています。
大天使ラファエルは、最後まで人間のことを
考えてくれて、気持ちを共有してくれる
存在なのです。