自己肯定感が低いのは自分のせいではなく
幼少期の生い立ちなどが原因だと思います。
しかし、自己肯定感の向上は
今からでも自分でできるものです。
今回は、自己肯定感を高めて
人生の困難から解放される方法をお伝えします。
自己肯定感とは?
自己肯定感とは、自分を大切な人間だと思うことです。
残念ながら、「自分はダメだ」「ああ、またダメなんだ」
「なんで失敗ばかりするんだ」と思いがちな人は
自己肯定感が低い人です。
例えば、自己肯定感の低い人は
失敗したときに「やっぱり自分はダメだ」と
自己否定して落ち込んでしまうことがほとんどです。
一方、自己肯定感が高い人は
「ああ、失敗した。なぜ失敗したのか?」
「次はどうやって失敗しないようにしようかな」と
考えています。
すぐに失敗の原因を探り、改善策を考えます。
自己肯定感が低い人は、自分に自信がないので
何か問題が起こると自分を否定したり
自分を卑下したりしがちです。
うまくいっていないといった出来事ではなく
「私は最低な人間だ」と自分自身に焦点を当てています。
これは決して少数派ではなく
むしろ日本人に本質的に備わっている気質である。
日本人が海外の人に比べて自己肯定感が低いのは
日本人の謙虚さや
自己犠牲の美徳があるからだというデータがあります。
内務省が2013年度に日本を含む7カ国の
13〜29歳の若者を対象に行った調査では
「あなたは自分自身に満足していますか」という質問に対して
以下のような結果が出ています。
・アメリカ 86%
・イギリス 83.1%
・フランス 82.7%
・ドイツ 80.9%
・スウェーデン 74.4%
・韓国 71.5%
・日本 45.8%
参照:内閣府「特集:今どきの若者の意識~国際比較から見えてくるもの~」より抜粋
海外では約8割の人が自分自身に満足しているのに対し
日本では半数にも満たない。
また、日本は「退屈だと感じた、やる気が出ないと感じた」
の割合が約80%と最も高く
「憂鬱だと感じた」の割合も約80%と最も高い国です。
このような状態で社会に出れば
自己肯定感が低くなるのは当然のことです。
自己肯定感が低い人の特徴
自己肯定感が低い人には、以下の5つの特徴があります。
・自己嫌悪、自信のなさ
・高い目標を持つ完璧主義
・ネガティブ思考
・人と比較して落ち込んでしまう
・"どうせダメだろう "とすぐに諦めてしまうこと。
ひとつずつ説明していきましょう。
自己嫌悪、自信のなさ
自己肯定感の低い人は、「自信がない」と思っているので
自分を好きになれません。
自分には誇れるものがなく、必ず失敗すると思っている。
最初から失敗すると思っているから
いつも失敗して『ほら、やっぱり』となる。
人は予想した通りに行動する傾向があるので
当然、失敗すると思えば失敗する確率は高くなります。
失敗すると思えば、失敗の確率が上がるのは当然で
余計に自分が嫌いになってしまいます。
高い目標を持つ完璧主義
自己肯定感が低い人は
高いプライドや高い目標を持ちやすい。
"自分はもっとうまくやれる "と信じているので
何かに失敗すると深く落ち込んでしまうのです。
自分が何かに向いていないことや
自分の力不足を自分で認めることができないのです。
そして、それができない自分を責める。
自分はダメな人間だと否定し
さらに自分を責め、苦しめる。
誰よりも認められたいと思っている自分に
否定されるのは本当に辛いことです。
ネガティブ思考
自己肯定感の低い人は、「いや、たまたまですよ」などと
人から褒められても受け入れることができません。
褒められた時に「ありがとう」と
言うのも躊躇します。
できないことを受け入れることはできないが
できることを受け入れることもできない。
それは、自己否定の状態です。
このままでは生きづらいのも当然です。
何をやっても、自分に受け入れてもらえない。
人と比較して落ち込んでしまう
自己肯定感が低い人は、劣等感が強い。
自分が劣っていると思われないように
他人を恐れ、気を配る。
自己肯定感の高い人は、他人の評価を気にしません。
他人と比較しないから、ストレスを感じない。
しかし、自己肯定感が低い人は
すぐに他人と自分を比べてしまいます。
そして、他の人と同じようにできないと
「あの人にできて、なぜ自分にはできないのか」と
悩んでしまうのです。
何事も他人との競争だと考え
何かに失敗すると敗北感を味わいます。
できないと、負けた気になる。
だからこそ他人の目を気にしてしまうのです。
どうせダメだろう とすぐに諦めてしまう
自己肯定感が低い人は
自信がないので最初から諦めてしまいます。
自分でビジネスを始めようとしても
壁にぶつかるとすぐに諦めてしまう。
それは、自分を好きになれない、信じられない
だから最初から失敗すると思っているからです。
場合によっては、ミスしても安心することもあります。
これは、心のどこかで「ミスするのではないか」と
思っているため、成功すると無意識のうちに不安になるからです。
なぜ自己肯定感が低いのか
なぜ自己肯定感が高い人と低い人がいるのでしょうか。
その理由の一つに、子供の頃の経験があります。
・親が過保護すぎた
・親が厳しすぎる
・親が子供をないがしろにする
・両親は私のことを気にかけてくれなかった
・両親が何らかの形で虐待を受けていた。
これらは、私たちが「自分は重要ではない」という
メッセージを受け続けたり、刷り込まれたりする理由です。
親が過保護すぎた
過保護な親は、自分が先にできることでも
何でもやってあげます。
親が何でも先にやってしまうので
子供は率先して行動する気力を失い
やる気をなくしてしまいます。
最初は、「自分でできる!、自分でもできそう!」
と思うのですが、いつも親が先にやってくれるので
「自分ができないから親がやってくれるんだ」と
子どもは自己卑下するようになります。
親が厳しすぎる
これは、親が厳しすぎて
自分に課せられた基準が高すぎたり
「これをしてはいけない」「こうでなければならない」
と厳しすぎる場合です。
例えば、クラス平均が55点のテストで70点を取ると
"うちでは80点以上だよ "と叱られます。
そのため、「自分はダメだ」と思ってしまうのです。
また、テレビやマンガが好きでも
「教育に悪い」といって取り上げられたり
好きなものを否定されて
親の理想のものを与えられたりすることになります。
そうすると、「自分の興味はダメだ」と
自分の意志を否定するようになります。
親が子供をないがしろにする
これは、親が子どもに十分な食事を与えなかったり
夜遅くに迎えに行って十分な睡眠を
とらせなかったりすることで起こります。
子供たちは健全に育てられなければ
「自分は評価されていない」という
潜在的な印象を持って成長していきます。
両親は私のことを気にかけてくれなかった
両親が仕事や病気で忙しくて
面倒を見られない場合や
両親が他の兄弟の面倒ばかり見ていて
あなたの面倒を見てくれない場合。
自分の行動や気持ちが評価されるという経験は
とても大切なので、子どもの頃にそれが十分に得られないと
自分は評価される価値のない人間だと思ってしまいます。
また、他の兄弟と比較されると
劣等感や恨みの感情が芽生えてしまいます。
両親が何らかの形で虐待を受けていた
親からの虐待というと
暴力や性的虐待を思い浮かべることが多いですが
言葉の暴力も子どもの心に大きなダメージを与えます。
例えば、親が子供に「お前は本当に何もできない」
「お前はバカだ」「お前は醜い」
「お前なんか生まれてこなければよかった」などと言ったとします。
母親が幼い子供に「何やってんのよ、このバカ!」
などと言っているのをよく見かけます。
親は怒ってそんなことを言うかもしれませんが
子どもの精神的なダメージは相当です。
自己肯定感を高めるための5つの方法
自己肯定感は大人になってからでも改善できます。
その方法は以下の5つです。
・マニアックなほどの好きなものを知る。
・自分の苦手なことを知り、受け入れる。
・ちょっとした「やったこと」を毎日記録しましょう。
・プラス思考の人と一緒にいるようにしましょう。
・オープンで正直に話せる人を作りましょう。
この5つを意識することで、別人のようになっていることでしょう。
マニアックなほどの好きなものを知る
自分で自分のことをマニアだと思うほど
好きなものを見つけることです。
この段階では、他人と比較する必要はありません。
一番である必要はありません。
ずっとやっていても飽きないと
思えるようなものを探してみましょう。
好きなことはたいてい得意なことですよね。
自分の得意なこと、楽しいことは
自分にとっては当たり前のことでも
他の人にとっては「意外!」なことかもしれません。
もし、あなたが「私にはできない!」と思っているならば
子どもの頃に夢中になったことや
一番時間をかけてやっていたことを思い出してみてください。
それは、大人になってから時間をかけて
取り組んだことでも良いですよ。
楽しいことや得意なことは
自信に直結し、自己肯定感を高めます。
自分の苦手なことを知り、受け入れる
苦手なことを「苦手」と思わず、思い切って受け入れてみる。
誰でも1つや2つは苦手なことがあるものです。
完璧な人間などこの世には存在しない。
自分の苦手なことを知っていると
周りの人にそれを知らせることができます。
自分が苦手なことをやらないのではなく
他の人が苦手なことをやればいいのです。
このように「お互い様」で生きている人のことを
自然に考えられるようになれば
人を信じられるようになり
自然と自信がついてくるのではないでしょうか。
「やったこと」を毎日記録
些細なことでもいいので、自分がやったことを
ピックアップしてノートに書き出してみましょう。
例えば、「朝の挨拶ができた」、「遅刻せずに出勤できた」
「食事がおいしく食べられた」などです。
秘訣は、自分ができるのは当たり前
誰でもできるのは当たり前、と思わないことです。
やったことを機械的に書き留めるだけ。
改めて見てみると
できることがたくさんあることに気づきます。
プラス思考の人と一緒にいる
ポジティブに考えている人が近くにいれば
意識してその人の近くにいるようにしましょう。
ポジティブに考える人と一緒にいると
だんだんとその人の考え方がわかってきて
自分も自然と変わってきます。
類は友を呼ぶという言葉があるように
付き合う人を選ぶことで
自然とポジティブな考え方ができるようになります。
オープンで正直に話せる人を作る
本音で語り合える人は
本当に信頼できる人だと思います。
信頼できる人がいれば、自分に何かあっても
信頼できる人がいると思うので、自信を失うことはないでしょう。
友人、同僚、パートナー、親など、信頼できる人を作る。
そんな事は難しいと思うかもしれません。
しかし、自分が真面目に誠実に向き合えば
相手も驚くほど誠実に向き合ってくれます。"
まとめ
自己肯定感を向上させると、人生に違和感を感じなくなり
人との出会いや恋愛も気持ちよくできるようになります。
自分が楽しいと思えたり
ポジティブな考え方をする人と話したりすることで
自己肯定感が高まり
いつの間にか自己肯定感の高い人になっているのです。
自己肯定感を高めることで
より楽しく豊かな人生を送ることができますよ。